ソムリエYosukeのワイン講座 - ドム・ピエール vol.2

ソムリエのYosukeです。

前回に引き続き「ドム・ピエール スパークリング エキストラドライ」のおすすめポイント、さらにスパークリングワインとシャンパンの違いなどについてもご紹介します。

 

■エチケットの表示から読み解けること dom-pierre-sparkling

テイスティングコメントで紹介させていただいたとおり、このスパークリングワインにはほのかな甘さが感じられます。このフルーティーさがワインの酸味に奥行きを与え、単純な辛口ではない深みをもたらしてくれるわけですが、実はこの味わいをワインのエチケット(ラベル)からある程度予測することができます。

それがエチケット下方の「EXTRA DRY」という表記です。

スパークリングワインには、「ワイン1リットルあたりに、どれくらいの糖分が入っているか」を表記する基準があります。

このDOM PIERREにおいては「EXTRA DRY」という表記がそれにあたります。

スパークリングワインの辛さの表記には、7つの段階があります。

最も辛口なものになると、BRUT NATURE(ブリュット・ナチュール)とラベルに表示され、これを日本語で訳すならば「自然のままの辛口」といったところでしょうか。

そこから続いて

EXTRA BRUT(エクストラ・ブリュット)

BRUT(ブリュット)

EXTRA SEC/EXTRA DRY(エクストラ・セック/エクストラ・ドライ)

SEC(セック)

DEMI-SEC(ドゥミ・セック)

DOUX(ドゥー)

…と、下へ進むにつれて糖度が増してゆきます。

人やお店によりますが、一般的な辛さの判断基準としては上から3番目の「BRUT」が挙げられることが多いかと思います。そのBRUTよりも一段階ほど糖度が控えめな「EXTRA DRY」は、まろやかで果実味豊かだと感じやすいかもしれませんね。

いかにも辛口そうな「エクストラドライ」がむしろ少し甘く感じられる表記というのは、なんだか少しおもしろいですね。

たとえば、以上のお話をもとに。

こちらのロゼスパークリング。

フランシス・コッポラ ソフィア ブリュット ロゼ スパークリング 

 フランシス・コッポラ ソフィア ブリュット ロゼスパークリング銘柄にも「BRUT(ブリュット)」とあるところから

「エクストラドライ」タイプのDOM PIERREよりは辛さが一段階ほどシャープだと予測がつき、

ロゼなので、白のスパークリングよりも果実味や飲みごたえが感じられるだろうと考え、

さらに使用品種や産地など様々な情報をあわせることで、テイスティング前にある程度のワインの味の方向性を予測することができます。

  

■スパークリングワインとシャンパーニュの違いとは?

さて。最後に雑学をひとつ紹介いたします。

今回おすすめさせていただいたワイベルファミリーの造るスパークリングワインですが、「スパークリングワイン」と「シャンパーニュ(シャンパン)」の違いを明確に理解されている方は少ないように思います。

さらっと解説しますね。

1)「スパークリングワイン」の方が、大きな概念である

まず、シャンパーニュもスペインのカヴァも、全て「スパークリングワイン」の一種です。

ワインの中にスパークリングワインという種類があり、その中にシャンパーニュが属しているという形です。

他の飲み物で例えると、「ジュース」という概念の中に「炭酸飲料」があり、その炭酸飲料の中に「コーラ」や「サイダー」がある…そんな感覚に近いかもしれません。

2)シャンパーニュを名乗れる条件とは。

 ・産地がフランスのシャンパーニュ地方であること。

 ・指定された葡萄品種が使用されていること。

   ※ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、シャルドネ、ピノ・ブラン、

             ピノ・グリ別名フロモントー、アルバンヌ、プティ・メリエ

 ・決められた醸造法(シャンパーニュ製法・トラディショナル製法)で造られること。

つまり、どれほど高品質だろうとフランスのシャンパーニュ地方以外のものは「シャンパン(シャンパーニュ)」と名乗ることはできませんし、たとえシャンパーニュ地方で造られた発泡性ワインであってもその使用されたブドウや醸造方法など規定に満たない点があれば、やはりシャンパーニュと名乗れないことになります。

■シャンパーニュに勝る、スパークリングワイン

それでは、世界最高のスパークリングワインはシャンパーニュなのか?

…というと、必ずしもそうではないと思います。

ワインはそのシチュエーションや場所、誰といつ飲むか、お料理はなにと合わせるか…などにより無限の組み合わせと可能性が生まれます。その中から気分に合わせてシャンパーニュなのか、スペインのカヴァなのか、それともカリフォルニアのスパークリングワインなのか…というセレクトをしてゆくのもワインの楽しさのひとつだと思います。

端的に言うのであればワインそのものに優劣はなく、ただそのワインにふさわしい場と可能性がある、ということなのではないのかなと個人的には思います。

今回紹介させていただいたワイベルファミリーのDOM PIERREがひとつの可能性として、ワインのある暮らしをひとつ豊かにするお手伝いができましたらソムリエとしてとても嬉しく思います。

Wine Drop 代表 Yosuke 

 

 *ドム・ピエール スパークリングワインは、横浜野毛の「ミルピグ野毛クラフト」(「ミルピグJapan」)でお楽しみいただけます。チーズとワイン、そして焼きたてのケーキなどなど美味しいものがたくさん揃ったユニークなお店です。ぜひ遊びにいらしてくださいね。